受験シーズンです。
公立高校入試を目前に控え、大学の前期試験が終わりました。
受験を終えた皆さん、どうだったでしょうか。
ベストは尽くせましたか。
私は今年も、静かに結果を待つ時間の中にいます。
塾生の一人が、共通テストで調子を崩しました。
五年間、積み重ねてきた努力が、たった一日の出来で揺らぐ。
前期試験の手応えも、「正直、微妙です」と。
本人はもう、次を見ています。
後期に向けて、淡々と机に向かっています。
本当に強い子です。
けれど、私は。
私はまだ、完全には切り替えられていません。
「もっと、ああすべきだったんじゃないか」
「本人の希望を曲げてでも、別の選択をさせるべきだったんじゃないか」
後悔はいくらでも湧いてきます。
大学受験が人生のすべてではありません。
それは、よく分かっています。
それでも。
その子が「ここに行きたい」と願った未来は、
確かにひとつの未来です。
その未来が、掬った手の隙間からこぼれ落ちるかもしれない。
それが、悔しくてたまりません。
先日、別の生徒に言われました。
「先生、目が赤いね」
私は笑って答えました。
「花粉症だから、この時期はつらいんだよ」
そう言って、ごまかしました。
教室で泣くわけにはいきません。
不安を増幅させるわけにもいきません。
でも、本当は。
花粉だけではありませんでした。
看板を掲げて二十五年。
「やるのは生徒だ」と言い続けてきました。
それは真実です。
最後に答案用紙と向き合うのは、生徒です。
それでも。
信じて通ってくれた生徒の未来に関わる以上、
結果から目を背けることはできません。
毎年、全員を第一志望に連れて行けるわけではない。
それも真実です。
一人ひとりの結果に揺れ続けていたら、身がもたない。
それも分かっています。
それでも。
私は、全員を第一志望に連れて行きたい。
傲慢だと思われても構いません。
理想論だと言われてもいい。
それが、この仕事をしている理由だからです。
出来ることなら、奇跡でもなんでもいい。
合格発表の画面に、
あの子の受験番号が、当たり前のように並んでいることを。
ただ、それだけを。
今から、祈っています。
祈るしかできない時間は、本当に長い。
けれど、祈るだけでは終わらせません。
今回の反省も後悔も、全部抱えたまま、
また次に活かします。
私は、逃げません。
それでも、私は教室に立つ。
未来を、ひとつでもこぼさないために。
コメント